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持ち主のいる空き家がある不思議

わたしは3年前に都心まで1時間だが野山があふれる町に引っ越しました。
非常に移住者に人気の土地で、めったに家が見つからず常に待機者が200〜300人いると言われます。それにも関わらず、町を見て回ると多くの空き家があります。さいたま市内に出れば解体業者もたくさんあるのですが。

 

これには特殊な事情があります。
地方では土地と家がかなり安いので、1世帯1件の家を持つことが多くあります。高齢者が一人で住んでいたり、50代・60代の息子娘が近所に家を持って、その間を行き来するという事例も多く見かけます。

 

医療の発達と寿命がのびていることにより、高齢者は突然亡くなるのではなく最後は介護が必要となり老人ホームに行くことが増えました。

 

1人暮らしの老人が老人ホームに入ることになると、近くに住む子供夫婦は「戻ってくるかもしれないからそれまではあけておこう」と考えます。結果、老人ホームで元気にしている間はその家が空き家になってしまうのです。

 

家は人が住まないとあっというまに痛みます。貸そう、と思った時には大きく手を入れなければならなくなり、結果貸すことができなくなってしまうのです。